募集

我々の研究室では、ハダカデバネズミやダマラランドデバネズミなどいくつかの長寿・がん耐性動物を用いて、長寿・がん耐性動物に共通あるいは種特有の特徴に関する研究を行っています。私たちと一緒に、長寿・がん耐性動物における耐性の分子機構を解明したい、進化的考察を追求したい、将来的にヒトに役立てられるがん/老化耐性メカニズムを同定したい、デバの行動観察に浸かりたくてたまらない…など、道を究めたい、熱い志をもつ学生を歓迎します。

これらの非モデル動物は、分子生物学的研究の歴史が比較的浅いため、過去の参考文献が少なく、先生や先輩に相談しながら自分で色々調査して、実験系を立ち上げないといけないことも多いです。自由度が高い分楽しいと思いますが、担当するテーマがどこまで発展するかは個人の頑張りに依存するところも大きいです。そのため、積極的に動くことができる、「未知」を楽しめる人間が、当ラボに向いていると思います。

当研究室での研究を希望する学生さんは熊本大学大学院医学教育部を受験する必要があります。まずはメールでご相談ください(miurak*kumamoto-u.ac.jp, *を@へ変えてください)。進学検討のためのラボ見学も歓迎します。日本学術振興会PDの受け入れも行っています。こちらも、三浦までメールにてご相談下さい。

当研究室は医学部所属ですが、これまで理学部、工学部、農学部、獣医学部、薬学部など、全国の様々な大学学部出身の学生を受け入れています。(院生・学部生・研究員の出身:北大・慶應大・東大・東京農大・東京薬科大・武蔵野大・麻布大・星薬科大・信州大・富山大・岐阜大・京大・京都薬科大・九大・熊大・崇城大など)


現在は、年間1〜3名の学生を受け入れています。(R3年度 2名、R4年度 1名、R5年度 3名)


院試や入学後に備えて、下記のものなどを参考に、生物学や英語の勉強をしておいてください。

参考教科書:
エッセンシャル細胞生物学
Molecular Biology of the Cell

英語について:NatureのNews等
https://www.nature.com/


入試を受けて頂く前に、事前面談において、下記のことについてお伺いします。自分の考えをある程度まとめておいてください。

・現在所属する大学や学部を進学先として選んだ理由
・当ラボに進学したい理由
・修士課程・博士課程に進学したい理由
・卒業後のキャリアプラン など


当ラボでは主に下記のテーマについて、分子生物学・細胞生物学・生化学・発生工学的実験や、次世代シーケンシング技術などを駆使しながら、研究を行っています。進学希望の方には、面談時に詳しくお話します。

①デバ特有、あるいは長寿・がん耐性動物に共通した、がん耐性・老化抑制・長寿の分子機構
長寿・がん耐性動物の恒常性維持や耐性に関連する分子機構の解析を行っています。またin vivoでの摂動に対するハダカデバネズミの組織動態に着目して、発がん抑制機構の解析を行っています。(岡・山村・関口・山口・長瀬)

②デバの発生工学技術の開発
ハダカデバネズミ特有の老化・発がん耐性機構を真に実験的に証明するには、個体の逆遺伝学的解析系の開発が必須です。そのための発生工学技術開発を行っています。(河村・山﨑・鈴木)

③デバの社会性の制御(総研大 沓掛研、東大 奥山研との共同研究)
ハダカデバネズミの協調的社会の制御に関する研究を行っています。
(山川(沓掛先生・奥山先生と共同))

熊本大学は、学内共通機器類・最新技術の解析支援、研究室間の協力体制がしっかりと整えられています。研究室間の交流や助け合いも活発で、国内外からの招聘セミナーも多く、ハード面でもソフト面でもHappyに研究に邁進できます。

上記の研究に携わりながら、一連の研究スキル(研究目標設定・実験計画の作成・実験技術の習得・実験データ取得と評価・考察・見やすい発表スライドの作り方・聞きやすいプレゼンテーション方法、理解しやすい・魅力的な科学文章の書き方等)を学び、習得することができます。


<研究室での生活>

私や他の先輩たちは、自主性・やる気のある学生さんに対する支援は惜しみません。要領よく利用してスキルアップしてください。朝9時から17時がコアタイムです。動物や初代培養細胞を使う他の生物学・医学系の研究室と同様、実験に時間と手間がかかります。そのため、生物系のwet研究を志す学生として、集中して研究に取り組み、基礎的な体力と強いモチベーションを持つ人を求めます。


当ラボでの生活は下記になります。

火曜9時〜12時:ミーティング・ディスカッション(個々が、二週間に一回pptとレジメを用意して発表)
木曜9時〜11時:論文セミナー(担当者が最新の原著論文を読んでパワーポイントにまとめて、プレゼン)

その他の時間:実験・データ整理・勉強・学会準備や論文執筆など

1年に1回(4月)、新歓進捗発表会を開催。前回からの進捗と今後の計画をまとめて発表し、議論する。
(プレゼンテーションの訓練も兼ねます)

半年に一度程度、個人面談を行う。

研究進捗に応じて、各種国内/国際学会において、ポスター発表、口頭発表を行う。

新歓・バーベキュー・ラボ旅行・忘年会・歓送別会等は随時開催ですが、新型コロナの状況を見ながら実施します。